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2008/09/30(火)
ワコビア銀行 米連邦預金保険公社(FDIC)は29日、経営危機に陥っていた米大手銀ワコビアの銀行部門を、大手銀シティグループが買収すると発表した。預金量は米銀でトップになる。シティが将来損失を被る可能性があるため、一定額以上はFDICが負担する損失補てん契約を結ぶ。破綻による混乱回避へ政府が買収を支援する異例の措置に踏み切った。
 シティは普通株発行で100億ドルを増資するとともに四半期配当を削減。資本を増強し、損失負担に備える。ワコビアの預金は全額保護される。ワコビアは銀行部門を除く形で存続し、個人向け証券業務などは続ける。
 シティはワコビアに普通株で21億ドルを支払い、銀行部門の資産と負債を取得。ローン債権3120億ドルから将来発生する損失のうち、420億ドルまでを負う。これを超えた分はFDICが補てんする。FDICはリスクを負う代償として、シティの優先株と株式購入権を120億ドル分取得する。

 今回用いた「オープン・バンク・アシスタンス」と呼ばれる手法は、銀行の経営が極端に悪化する前にFDICが銀行からの要請に基づき、売却先探しなどの支援に乗り出す仕組み。早期支援に乗り出せば預金保険制度への負担が最小で済むと判断される場合や、銀行の倒産が経済全体や金融システムの安定性に悪影響を与えると予想される場合に発動される。関係当局が大統領と協議して決めた。1992年に現行制度を導入して以降、発動は初めて。
 FDICのベアー総裁は29日発表した声明文で「この措置は銀行業界の信用維持に欠かせなかった」と述べ、金融システム不安の阻止を優先したことを示唆。また、「ワコビアの顧客の預金は全額保護される」とも強調し、信用不安の拡大にクギをさした。

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